西国(18番)札所【頂法寺六角堂】20140125
「六角さん」の名称で、京の町の人々に昔から親しまれてきた六角堂は、寺号が紫雲山頂法寺。
西暦587年、聖徳太子を開基として創建されたと伝えられている。
本尊は太子の護持仏といわれる御丈1寸8分(約5.5cm)の如意輪観世音菩薩で、平安時代から霊験をたたえた記録や説話も数多い。
平安遷都の折、東西小路のひと筋が通る所に六角堂があたってしまい天皇が使者をたてて今少し南北どちらかに御動座頂くよう祈願されると、礎石(へそ石)一つ残し御堂がにわかに5丈(約15m)ばかり北へ退いた話は有名。
境内東北隅には聖徳太子を祀った太子堂があり、2才の頃の南無仏像が安置されている。
この地は、太子沐浴の池の跡ともいわれ、池のほとりに小野妹子を始祖とする住持の寺坊があったところから「池坊(いけのぼう)」と呼ばれ、この池坊代々の執行によって池坊いけばなが完成されました。つまり、六角堂は池坊いけばな発祥の地である。
六角堂は西国巡礼三十三所の第十八番札所でもある。
花山法皇が996年正月、六角堂へ行幸されたのが巡礼の始めと伝えられ、観音信仰が盛んになるにつれて霊場として庶民の信仰を集めるようになった。
六角堂は創建以来、数度の火災にあっており、現在の建物は明治10年(1877年)の建造物とのこと。
山門の前には、「西国18番霊場 六角堂」 の大きな石碑が建っている。
山門を入ってすぐ正面に本堂、右手に「へそ石」、親鸞堂、納経所、本堂裏には聖徳太子沐浴の伝説にちなむ池や太子堂がある。
礎石。
いけばな池坊の説明が載っている。
御朱印は御詠歌で書いていただいたが、なかなかの達筆である。
この項 <完>
by mo-taku3 | 2014-01-25 13:30 | 西国三十三ヵ所 | Comments(2)