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四国八十八ヶ所10番札所「切幡寺」20170101

四国八十八ヶ所10番札所「切幡寺20170101



得度山 灌頂院 切幡寺(とくどざん かんぢょういん きりはたじ)

所在地:徳島県阿波市市場町切幡字観音129
電話:0883-36-3010


切幡山の中腹、標高155メートルに境内がある。
国指定重要文化財である大塔からの眺望はすばらしく、眼下には吉野川がゆったりと流れ、前方には四国山脈の雄大な山々が連なる。
ここで修法していた弘法大師は、結願の7
日目、綻びた僧衣を繕うために布切れを所望された。機を織る乙女は、織りかけていた布を惜しげもなく切って差し出した。大師は、この厚意にたいへん感動し、「何か望みはないか」と尋ねた。乙女は、「父は都で薬子の変に関係して島流しとなり、母は身ごもっていたが、男の子が産まれればその子も咎を受ける。どうか女の子が産まれるようにと、清水の観音様に祈願し、やがてこの地に来て産まれたのが私です」といい、「亡き父母に代わり、観音様をつくってお祀りし、わたしも仏門に入って精進したい」と願いを告白した。

大師はつよく心を打たれ、さっそく千手観音像を彫造し、乙女を得度させて灌頂を授けた。乙女はたちまちのうちに即身成仏し、身体から七色の光を放ち千手観音菩薩に変身した。
大師は、このことを時の嵯峨天皇に伝え、天皇の勅願により堂宇を建立して自ら彫った千手観音像を南向きに、また即身成仏した千手観音像を北向きに安置して本尊にしたと伝えられる。
得度山、灌頂院、切幡寺それぞれの名称もこうした由縁による。「女人即身成仏の寺」として知られ、七色の光を放つ善女に憧れる女性からの人気が高い。



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この項 <完>





by mo-taku3 | 2018-01-01 01:05 | 四国八十八ヶ所 | Comments(0)